石山隆之 個人ブログです。
自分の歴史保存のために作成しようと思い2008からスタートしました。自分本位のものなると思いますがよろしくお願いいたします。
海・コラム・サッカー・研究 などのカテゴリーがありますのでのぞいてみてください。
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「今の苦しさは、未来につながる」

「今の苦しさは、未来につながる」  (OG達へ 全員のエピソードには 触れられず ごめんなさい)

先日、早慶クラシコに現役生徒を連れて行ってきました。近年は卒業生の多くが、大学やリーグでサッカーを継続するようになりました。本年度、伝統の早慶戦の両キャプテンは、十文字の卒業生である熊谷しおか、中島菜々子です。しおかは、十文字でも主将でしたが、ななこは、実はレギュラーにはなれなかった選手です。石川県の星稜から十文字の門をたたき覚悟をもって入学してきた苦労人です。高校時代にスポットライトを浴びれなかった卒業生が、次の進路を力強く切り開き、大学サッカーで遅咲きながら活躍する姿が何よりうれしかったです。高校時代不本意な競技生活を送ったとしても、土台部分でチーム全体を支え続け、諦めない心で大学サッカーを選択したからこそ、最後の最後でスポットライトを浴びたのでしょう。 実は、過去何度も卒業生には観戦のお知らせをいただきました。その都度、現役生を連れて応援に行きたかったのですが、今年初めて観戦をさせました。華々しい大学サッカーの雰囲気はもちろん見てほしかったですが、今 試合に出られず もがきながら頑張っている現役生が、OG達の活躍を自分の将来のヒントにし、

JUGEMテーマ:スポーツ

ことを 感じてくれたでしょう。 ※菜々子のプレーですが、 まあ、下手くそは相変わらずでしたが、ハードワークは胸打つものがありました。。(笑) 

 試合後は、早稲田 しおか、 慶応 ななこ から丁寧なお礼の電話も頂きました。 そして、隠れて観戦していた私を探し出し、皆であいさつに来てくれた、十文字から早慶に進学したOG達とも話ができて、心豊かな一日になりました。。大学を卒業し海外リーグで活躍したり、社会人として立派に成長していたりするOG達と会うと、ちょっぴり誇らしい気持ちになり 指導を続けていてよかったなと思いました。。 

 ※しおか、ななこ 写真は 熊谷さん(元後援会会長)からの提供です。 

20秒

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 「私の、ワクワクする20秒」 

数日前から、波伝説で風の予想を何度もチェックする。酒もひかえめに、早く寝床に入る。。

あまりハードなサイズは好まず、面つるで、「スカ晴れ」が好き。

薄暗い中、京葉道路から東金にはいり九十九里の海辺を走る。

駐車場ではせわしなくワックスを塗りたぐり、、、 今日は、どうなんだろう!

階段を上ると答えが待っている。 この20秒が大好き!

 東浪見に入り、5年以上になるが 一度たりとも同じ海はない。

 もうやめようかと思うケガをした日も、何度かあった。

 ゲットできず巻かれて、気持ちが萎える日もある、、、

 でも、波待ちをしながら顔見知りと挨拶を交わし、潮と風と太陽を感じるころには、昨日までの嫌な出来事はどこかに飛んでいく。

 早朝6時前の20秒は、命の洗濯前の小さなショータイム。

 さてさて、、何歳までこの20秒を体験できるかなぁ〜

2018 インハイ関東予選

 

昨年度のインターハイ関東予選は、1回戦でPK戦の末敗退しました。高校選手権優勝の次の代には、根拠のない自信からくる「油断」と、負けたらどうしようという「恐れ」という爆弾を常に抱えてしまい、のびのびプレーできない試合でした。負けて初めて分かることがあります。この敗戦から改めて重要だと思ったことは、自分と闘いながら、自分に負けないことです。つまり「克己」。今年の東京予選も、文京学院、村田、修徳との激闘につぐ激闘の連続でした。厳しい闘いを経て、どれだけ自分自身に負けない心を持つことができたのかを試される大会です。スタッフ、生徒ととともにチャレンジしてこようと思います。昨年度は生徒の力をうまく引き出すことができず、生徒たちには辛い思いをさせてしまい本当に申し訳ない気持ちでした。その蔵田や橋本達の悔しい思いを晴らし、インターハイ出場を目指してきます。。 皆様 応援どうぞよろしくお願いいたします。

 

【インターハイ関東予選スケジュール】

1回戦:十文字 vs 鹿島学園(茨城) 6 2()10:00 会場: 前橋総合運動公園陸上競技・サッカー場

※以下 勝ち残った場合

準決勝:十文字 vs 未定        6 3() 10:00 会場:群馬県立敷島公園サッカー・ラグビー場

決勝or3位:十文字 vs 未定     6 4()10:003位)/13:00(決勝)会場:同上

 

 

【東京予選結果】

平成30年度 第19回全国高校総合体育大会東京都大会 準決勝

十文字高等学校 vs 村田女子高等学校 @十文字学園女子大学

前半0-0 後半1-0 ○1-0 勝利

 

 

19回東京都高等学校総合体育大会 決勝

十文字高等学校 vs 修徳高等学校 @味の素フィールド西が丘

2-11-01-1) 勝利

 

十文字中学高等学校卒業生 女性の社会進出

十文字中学高等学校卒業生の城宝薫さんが、オリパラの授業に登壇してくれました。当時高校生だった彼女がいろいろなことに興味を持ち、行動していく姿を今でも思い出します。会社設立に微力ながら関われたことをうれしく思っています。

プロフィールは、次の通りです。1993年生まれ。2016年立教大学経済学部卒業。在学中に「テーブルクロス」の仕組みを考案。創業後は、キャンパスグランプリコンテストりそな銀行賞受賞、EO GSEAグローバルコンテスト日本代表になるなど、若き女性起業家としても注目を集める。

 講義のタイトルは、ビジネス×社会貢献モデルの作り方でした。学生時代に起業し、女性経営者となった今に至るまでのエピソードやこれからのビジョンをわかりやすく解説。受講した学生のよきロールモデルとなってほしいです。どうもありがとうございました! 是非 テーブルクロスという会社にも注目してみてください、、

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「部活動 十文字高校サッカー部」の経験が活きるはずです

先日、17名が卒業しました。中学から入部した者、高校から入部した者などそれぞれの事情から集まった17名です。部活動は課外活動であり自主的な活動。だからと言って自由気ままに参加して良いものではなく、まして十文字高校サッカー部は明確な目標があり入部前から覚悟を持ってきました。個人としてもチームとしても、その目標を達成するには、監督はじめスタッフ、先輩やチームメイトからの批判や厳しい意見をのみこみ、耐えながら眠れぬ夜を何度も繰り返し過ごす毎日の積み重ねです。同時に先輩や仲間、監督やコーチの指導助言や教えによって、物事を一つ一つ解決していくことになります。

 今年の卒業生は選手権を優勝した直後のメンバーでした。勝っている時こそ次につながる投資をすべき絶好のタイミングです。しかし、往々にして一時の成功は気持ちのゆるみを招くこともありますし、本年度の十文字高校はトップチームFC十文字VENTUSがチャレンジリーグに昇格した事情もあり、高校サッカー部の指導体制が充分であったとは言えませんでした。「この代ほど手のかかる代はない」などと、あたかも生徒に原因があるように厳しく叱責してきましたが、実の原因は私にあります。もっともっと深く、強く例年以上に生徒達に関わるべきだったと反省の念しか残っていません。しかしながら、最後の選手権関東予選以降の怒濤の頑張りは、目を見張るものがありました。私自身も、かなり深くチームの中に入っていき、とても濃密な期間を過ごしました。あと2日間でも時間があれば、想像もできないくらいのチームに成長し、選手権も驚くような結果を出していたのではないかと思います。スポーツの世界では、優勝チームが緊張感を失い、翌年の低迷を招くことがあります。危機感を維持するのは難しく、したがって勝利を継続することは本当に難しいものだと言われます。だからこそ、冒頭に述べたように先輩や仲間、監督やコーチの指導助言や教えによって、物事を一つ一つ解決していく過程において出来上がる「人間力」のようなものが安定的な力となり重要なのです。十文字高校サッカー部は明確な目標は、選手権などで優勝することですが、選手権優勝は手段なのです。本当に目指すべきビジョンは、サッカーを通して、部活動を通して、「人として魅力ある成長」をし人生を豊かにしていくことなのではないでしょうか。思い返せば、上手くいかないことが多く、辛いことやほろ苦い思い出の方が多い代でしたが、その分、間違えなく人間力もアップしたのですから、これからの人生できっと「部活動 十文字高校サッカー部」の経験が活きるはずです。 卒業式の日の笑顔を見た瞬間、感じたことです。 本当に卒業おめでとう! 後輩のために、たまには遊びに来てください。。。

 

第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 御礼

御礼
この度、十文字高等学校サッカー部は、第26回全日本高等学校女子サッカー選手権大会を、2回戦敗退という結果で終えました。大会期間中はもちろんのこと、神戸に至るまでの険しい道のりからお力添えを頂きまして、どうもありがとうございました。学園の教職員のみなさま、後援会のみなさまはじめ、十文字を応援してくださった多くの方々に、十文字スタッフを代表して厚く御礼申し上げます。
昨年度優勝という形で大会を終えた時点から今チームはスタートしました。いつもは敗戦の悔しさから始まる初練習ですが、昨年のスタートは違いました。「先輩達と同じ結果を残したい」という意気込みが感じられ、とても良い雰囲気のトレーニングでしたが、その後、インターハイ関東予選での敗退や、選手権東京予選での苦しみ、そして選手権関東予選での大敗など多くの困難に陥りました。しかしながら、関東大会以降のチームは素晴らしい進化を遂げました。チームメイトからの批判や厳しい意見にも正面から向かい合い、同時に卒業生やチームメイト、監督やスタッフの指導助言によって物事を一つ一つ解決しようとする意志がうまれ、「人間力」のようなものが芽生えだしたのです。
勝っている時こそ次につながるチャレンジをすべき絶好のタイミングです。しかし、往々にして一時の成功は気持ちのゆるみを招きます。スポーツの世界では、優勝チームが緊張感を失い、翌年の低迷を招くことは良く聞く話です。 特に3年生は、「大きな重圧」と「根拠を欠いた楽観」という要素から、もがき苦しみ、チームを一つの方向にまとめるのが難しかったと思います。勝利を継続することは本当に難しいと理解していた私が、もう少し早く生徒にエンジンをかけ、もっと泥くさく取り組ませるべきでした。チームスタート時のポジティブな状態を、より高みに引き上げていく指導者としての力量が、私に足りなかったと反省しております。
しかしながら最後は本当に良く走り、競り、粘ってくれました。全国大会1回戦の逆転勝利。2回戦では、最後まで意地を見せながら闘う姿。2017-2018のチームは、後輩達に大きな財産を残したと思います。引退そして卒業していく3年生は、次なる「NEXT ONE」に向けて、この経験をいかしながらチャレンジしてくれると思います。
みなさま、今後も応援やご声援を何卒よろしくお願い致します。 どうもありがとうございました。
石山隆之

「女性に勇気を与える仕組みを」――オールなでしこ“十文字FC”の仕掛け人、石山隆之の考える未来とは? 取材・文:手嶋真彦(スポーツライター)

なでしこリーグ参戦は必要?異論は学内から聞こえてきた。 価値あるマイノリティの取り組みを紹介する連載企画――。「女性は人口の半分」と語るサッカー指導者にして学園型地域総合スポーツクラブの仕掛け人、石山隆之が思い描く未来とは? このギャップはなんなのか――。

 

柔らかな物腰で会話の端々に破顔と笑声を織り交ぜていたあの男が、この日は眼光鋭く、取り囲む女子高校生たちの背筋をピンとさせている。 「どちらかと言ったら、厳しいほうだと思いますよ」 穏やかだったあの日の自己評価を、とても鵜呑みにはできなくなった。どちらかと言ったら?本当なのか。試合直前のミーティングが終わり、全員が退出した教室から人工芝のグラウンドまで案内してくれた3年生の選手に、歩きながら聞いてみる。   「先生、怖くない?」  センターバックとして試合に出場した彼女は、否定はしなかった。しかし、肯定したわけでもない。つまりは仏と鬼の共存か――。もしかするとこのギャップこそ、石山隆之の大きな求心力なのかもしれない。  

石山が総監督を務める十文字フットボールクラブにとって、2017年は節目の年となっている。1月上旬には十文字高校が、全日本高校女子サッカー選手権大会で初優勝を成し遂げた。96年に当初は部員9人の同好会として石山が立ち上げてから、創部21年目の全国初制覇となった。  3月上旬には石山個人が、「第4回ジャパンコーチズアワード」で優秀コーチふたりのうちのひとりに選ばれた。ちなみに最優秀コーチ賞は、正月の箱根駅伝を3連覇中の青山学院大学から原晋監督が受賞している。  3月下旬には、十文字フットボールクラブのトップチームであるFC十文字ベントスが、なでしこ3部のチャレンジリーグに参入。石山が足掛け10年温めてきた「十文字フットボール構想」が、大きく動き出している。「女性は日本の人口の半分じゃないですか。ポテンシャルは大きい」。そう語る石山が見据えているのは、どんな未来なのだろうか?

  一筋縄では行かなかったのが、なでしこリーグへの参戦だ。十文字フットボールクラブの母体となっている十文字学園は女子大、女子高、女子中などを経営する学校法人。石山が5年以上前に誕生させたFC十文字ベントスの構成選手も、これまでは十文字高校や十文字中学の現役のサッカー部員が主体となってきた。 異論は学内から聞こえてきた。学園を逸脱するトップチームがなぜ必要なのか。なでしこリーグにわざわざ参戦する必然性は? そんな逆風に晒されながら、どうやって今日(こんにち)を迎えられたのか――。 「僕が周囲を説得したとか、石山を応援してやろうとか、そういう話じゃないですね(笑)。生徒たちのおかげですよ。サッカー部員たちが普段の生活をちゃんとして、勉強も頑張るわけです。担任の先生方はやっぱり応援したくなる。地域の人たちも、礼儀正しいウチの部員たちを褒めてくれる。そうした反応を、学園の教員たちもいろいろ耳にしているようです。認めてやろうという空気がじわりじわりとできてきました」「良きサッカー選手である前に、良きサッカー部員であれ」 石山が大切にしてきたのは、文武両道だ。サッカー部創設当時、十文字学園にはスポーツを経営資源と見なす発想自体がなかった。あくまで本分は学業であり、部活動の継続には“文部両道”が不可欠だったのだ。今でも石山はこう諭す。「良きサッカー選手である前に、良きサッカー部員であれ。トップチームの選手には、まず良き社会人であれ」と。

  石山の脳裏に焼き付いている光景がある。遠征に向かうバスの中でも時間を惜しみ、教科書や参考書を開いていたあるサッカー部員の姿だ。十文字高校は東京都内の巣鴨駅近辺にある。その生徒は学校まで、片道2時間かけて通学していた。「希望の大学があったんですね。夢に突き進むその背中で、部員たちを引っ張った彼女の存在は大きかった。後輩たちに、スゴい卒業生がいたんだぞって話もできます。すると同じような生徒が出てきて、毎年のように増えていく。今では部員同士、友達同士、助け合っているのでしょう」  サッカー部員の成績優秀者の比率は、かなり高い。具体的なパーセンテージを教えてくれた石山は、こう付け加えて笑いを誘った。「ちょっと、えばっちゃいました(笑)」。 石山が温めてきた十文字フットボール構想の実現への追い風となっているのが、今冬の高校選手権優勝だ。 「けっこう前から自分なりの主張はしてきましたが、最近まで見向きもされなかった(笑)。アイツ面白いこと言っているぞって、話を聞いてもらえるようになったのは、選手権の優勝もあるからでしょうね。勝つから注目されるし、でもちゃんと理念を持って地道にやらないと勝てないだろうし。ニワトリが先か、タマゴが先か、分かりません(笑)。勝つのも、ウン、重要ですよ」

4月末の快晴の日曜日、FC十文字ベントスが、なでしこチャレンジリーグの試合に臨んでいた。真昼の日差しは強く、198人と発表された観客の中には半袖の人もいる。 ベントス1点のリードで迎えた後半半ば、CFの中原さやかがタッチライン越しに声を掛けられた。彼女の視線の先には紳士が――。何やら中原にアドバイスを授けている。それまで黙って試合を注視していたその紳士こそ、なでしこジャパンの前監督で、日本の女子サッカーを11年のワールドカップ制覇に導いた佐々木則夫であった。 「なでしこジャパンが、昨年のリオ五輪に出場していたら……」  恐縮した表情で石山が振り返る。 「ノリさんの十文字大学副学長就任は、なかったでしょう。ベントスのなでしこリーグ参戦に許可が下りたのも、ノリさんのおかげで学内の機運が一気に高まったからなんです」

女子サッカーでは類例のない“逆台形モデル”の実現完成へ。ベントスはチャレンジリーグ参戦に必要な諸条件の審査を通過し、16年秋の入れ替え戦を勝ち抜いた。石山の構想にとって、なでしこリーグへの参入は重要だった。 「世界に類のない女子サッカーのピラミッド作り。それが自分のビジョンであり、ミッションなんです」  そう言うと石山は大きな紙を取り出し、実際にピラミッドの図を書き出した。最上層にトップチームのベントスがあり、次の層に大学、その下に高校、その下に中学の各サッカー部と裾野が広がっていく。ベントスにはジュニアユースがあり、ジュニアやキンダーのアカデミーもある。 「このピラミッドがウチ独自の強みなんです。女子サッカーの場合は中高大からトップチームに自由に出入りできるので、例えば高校生がベントスの試合に出て、強い相手と戦えばいい刺激になりますし、その経験を高校の部活に持ち帰れます。ベントスはベントスで、他の大学から強化指定選手を引っ張ってこなくても、ウチのピラミッドの中で戦術の幅が広げられる。非常にいい相乗効果を生むんじゃないでしょうか」 ちなみに、前述した4月末のチャレンジリーグでベントスの得点者となったのは、十文字高校を卒業したての中原と源間葉月、今春から3年生の蔵田あかりという3人だった。  

  十文字フットボールクラブの総監督、石山は勝利に貪欲だ。ベントスであれば目標はなでしこリーグ1部昇格で、優勝すら夢見ている。とはいえ、石山がイメージしているのはピッチ上の成果だけではない。むしろ、前述のピラミッドを縦横に広げていく取り組みにこそ、十文字フットボール構想の革新性がある。 ピラミッドの図を見ながら、石山はこう問い掛ける。 「サッカーが上手い子は、上のほうまで残っていくでしょう。でも、他の子はどうなりますか?」  そう言うと石山は、ピラミッドの図に線を加え出した。 「頂点を、左右にいくつも増やしていきます。それぞれの頂点を底辺と結ぶと、どうです? 上のほうが幅の広い逆台形になりませんか?」  ピラミッドが三角形のままだと、脱落者が出てくるはずだ。しかし、頂点がたくさんの逆台形なら――。 「指導者、トレーナー、審判など、いろんな頂点を目指せます。完成させたいのは、この逆台形モデルです」  背景にあるのが女子サッカーの構造的な問題だ。石山はピラミッドの頂点を指差しながら、指摘する。「ここまで行っても、プロとして一生食べていけるわけではない。ピラミッドが三角形のままだと、セカンドキャリアの問題が付きまといます」。  早稲田大学大学院の社会人修士課程で学んだ、平田竹男の教えをアレンジした女子サッカーの台形モデルでは“学び直し”がキーワードのひとつとなる。 「現役のなでしこリーガーは約900人。その1割でも2割でも学び直せるように、大学が門戸を開く。格好の受け皿になれるのが十文字学園女子大学なんです。資格や免許の取得に繋がる学科ばかりですから」  児童教育学科なら小学校の教員免許が取れる。食物栄養学科であれば管理栄養士に、健康栄養学科であれば保健体育の先生に、幼児教育学科であれば……と、石山は指折り数えてから、さらなる構想を口にする。 「社会人入学枠を設けて、授業料をいくらか減免する。そんな枠組みも必要になってくると思います」既存の枠組みからはみ出した挑戦の肝が地域との連携だ。 女子の社会人選手が十文字ベントスで競技を続けながら、十文字大学で学び直し、デュアルキャリアを築くそんな人生設計も可能になる。  「サッカーを通して培った忍耐強さ、出会った多くの人たちとの人間関係、あきらめない気持ち……。そういうベースができていますから、幸せな次の道が絶対ありますよ。たとえ一度はサッカーから離れたとしても、また戻ってくればいい。それぞれの頂点で、できればこれからの女子サッカーを支えてほしい」  女性が様々な世界でもっと輝ける未来へ、石山は腹を括っている。 「女性に勇気を与えるような仕組みを、このクラブで作っていきたい」    石山は愛嬌たっぷりの表情で、こう付け加えた。「今はまだ3部なんで、1部で引退間際のトッププレーヤーが、ウチに来てくれたらとも密かに思っていて。エッヘッヘ。すみません、セコい考えで(笑)。でも、そういうのもいいんじゃないかな」。 「サッカーからは逸脱した大きな話になってますけどね」  そう言って、ハッハッハと人懐っこく笑う石山の構想には、さらなる広がりがある。「ベントスのホームゲームでは、なでしこリーグの運営を学生たちに手伝ってもらいます。ある種のインターンシップです」。  石山の講義の受講生に募集を掛けると、30人ほどが手を挙げた。それとは別に、同じ十文字大学でスポーツマネジメントの同好会も立ち上げる。いずれも一般の学生から、かなりの反響があると言う。大学生のサッカー部員は、ベントスのアカデミーで子どもたちを教えている。 「たくさんは雇えませんが、アルバイト料も出ますから」  既存の枠組みからはみ出した挑戦の肝となるのが、地域との連携だ。 「日本でスポーツの発展を阻んでいるのが、ハードの問題。試合や練習の場所がない。この国は狭いからだって話、ありますよね。ところが大学の塀をひょいと越えれば、授業でしか使っていない人工芝のグラウンドが眠っていたりするわけです」  進めているのは、校庭開放のような場所だけを貸す試みではない。指導やサポートといったソフトをセットにする持続性の高い学園開放だ。 「プールが空いてるぜ。体育館も使えるぞ。じゃあ、水泳教室やマタニティ教室もできるじゃないか。大学には人もいます。いろんな競技の指導者、ドクター、栄養学の先生と、それぞれ専門分野も違います」  多世代が多種目を楽しめる学園の施設を利用した総合型地域スポーツクラブ。石山が「学園型地域総合スポーツクラブ」と名付けたそのクラブ運営のための一般社団法人「十文字スポーツクラブ」を、学校法人とは切り離す形ですでに設立している。学園内の部活動から、学園外にも広がるクラブ運営へ――。 「地域の尺度は、学校のモノサシとは違います。これからは地元の人たちから十文字が愛される、必要とされるモノサシをさらに持たないと」 FC十文字ベントスのホームタウンはグラウンドがある埼玉県新座市と、そこから道路を挟んだ東京都清瀬市。Jリーグにはない県境をまたぐホームタウンだが、石山は将来の広域化をすでに思い描いている。 「行政の境界線を越えて、ホームタウンを広げていきたいなって」  ちなみに、十文字中学と高校の所在地は東京都豊島区だ。 「広域にできれば、応援してくれる企業や人もそれだけ増えます。いずれ豊島区まで広げていきたい」  ホームタウンの拡大は、普及育成の課題解決にも繋がってくる。日本サッカー協会の女子の登録チームと選手数は、15年のデータで1235チーム、2万7169人。男子を合わせた全体の4.4パーセントと2.9パーセントに過ぎない。しかも13年の1409チーム、3万243人からだいぶ減っている。競技人口が伸びない理由のひとつに、受け皿の問題がある。中高の女子サッカー部は多くない。  

 「日本の女子サッカーの課題を突き詰めると、普及育成なんですよ。それを強化に還元できるサイクルをぐるぐる回せるようにならないと、いつまでもマイナー競技のままです」  広域化が叶えば、例のピラミッドは縦横に広がっていく。頂点がたくさんの逆台形も大きくなる。 「学校+地域だと裾野が広がりますし、てっぺんも高くなりますから」  展望はその先もある。 「この十文字モデルが日本中、地方の女子大や短大に波及する。全国的には知られていない大学が、町興しの中心になる。結果として、女子サッカーの競技人口が増えて、普及育成活動に繋がります。これ、すごく良くないですか?」

    中学時代に憧れたのが、サッカー部の顧問だった。ラーメン屋に連れて行ってくれたり、ゲンコツを食らったり、丸坊主に頭を刈られたり。 「すごく楽しかった。サッカーも学校も好きになりましたね」  仏と鬼の原点は、そんな中学時代にあるのかもしれない。好奇心に駆られて、最後に聞いた。石山にも弱点はあるのだろうか。 「僕の弱点? メンタル」  こちらが、よほど意外そうな顔をしていたのか。「みんなそういう反応ですけど、気にするんです、これでも。あ、言い過ぎたとか、こんなふうに思われてるんじゃないかとか、あの自分の言動どうだったんだろうとか。だから落ち込みやすかったりします。もちろん教え子たちには見せませんけど、実は弱いんです。フッフッフ。これホントですから」。  そして話はこう続く。 「もしかすると、それが僕の強みかもしれません。気にする分、気を配りますし、部員たちにもフォローしてきました。けっこう厳しくしても、だから付いてきてくれるのかな」  ボール1個ない同好会から始めた女子高のサッカー部が、地道な活動をコツコツ続け、21年でここまで大きくなった。今では信頼するスタッフが、各カテゴリーの監督やコーチに加え、クラブ機能を支えるマネジメントの分野にも集まっている。“鬼の石山”だけで、こうした求心力を持ちえたとはとうてい思えない。この男には、飛び切りの笑顔もよく似合うのだ。

「新しい風を女子サッカー界に吹かせたい」   JFA news5月号

 

1996年に十文字フットボールクラブの前身である十文字中学高等学校サッカー同好会が産声を上げ、皆様の支え・応援・支援のおかげで、第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会では全国制覇をすることができました。しかし、十文字フットボールクラブの最終ゴールは、高校選手権優勝ではありません。我々は学校の部活動の域を超えた新しいチャレンジとして、トップチームFC十文字VENTUSを誕生させました。サッカーを通じて、建学の精神にある「世の中にたちてかひある」女性となることを理念に掲げ、これから地域とともに街を盛り上げ、市民の皆様と一緒に、地域社会に必要とされるクラブをつくっていきます。

FC十文字VENTUSは、Jリーグがすすめている地域密着の理念に加え、女子サッカー界に新しい風(ラテン語で「VENTUS」)を吹かせます。十文字の強みは、100年に及ぶ女子教育の歴史です。女性の持つ力はサッカー界のみならず、女子スポーツ界を変え、人々の心を豊かにすることができると確信しています。サッカーを通じて、社会の役に立つチームになりたい。すなわち、「世の中にたちてかひある」存在を目指すのです。

そして2017シーズンのスローガンは「NEXT ONE」。FC十文字VENTUS、十文字学園女子大学、十文字高等学校、十文字中学校、FC十文字VENTUSジュニアユースの5チームの力を集結し、人もボールも躍動感を持ってピッチを駆け巡るサッカーを披露し、1戦1戦熱い闘いをしていこうと思っています。学園型総合スポーツクラブ「一般社団法人十文字スポーツクラブ」によるアカデミー活動や普及活動の充実も図りつつ、十文字学園女子大学の施設や人的資源を効率的に活用することで、さらなる発展を目指していきます。

大きな波は、うねりが浅瀬になる陸地に到達することで押し寄せます。うねりは、沖合に風(VENTUS)が吹き、さざ波を起こし、その小さな波がまとまる事で、うねりとなるのです。風が吹かなければ、波は起きません。女子サッカーに恩返しをしながら発展を目指すことで、女子スポーツ全体に風(VENTUS)を吹かせ、うねりをつくる存在になりたいと我々は思っています。  総監督 石山隆之

 

 

 

 

 

「自分で選択した決断を、成功へと導く最善の努力」
期待通りの活躍
躍動するチーム
思いがけない結末
想像もできなかった敗戦
怪我で、積み上げてきた全ての努力が振り出しに戻ることもあった…
自分勝手な行動が、皆を悲しませた
チームワークはいつも素晴らしいとは限らない
ピッチに魔物はいない。自分の心の中にいるのに気がついた
人間万事塞翁が馬
それでも いつも 立ち上がった
楽しい時だけが仲間でないことに気が付いた
悲しい時だけ泣かないことにも気が付いた
仲間と共に チャレンジしてきたから。 決して諦めなかったから。
20名の3年生。 卒業おめでとう。
これからも素晴らしい素直な心と、感謝の気持ちを大切に。
そして、それぞれ新たな路で 自分の未熟さに向き合い、チャレンジし続けてください。大学や社会という新たなステージに進むと、ともすれば、他者の評価を意識しすぎ、他人から評価されるための言動をするようになります。そんな時、十文字サッカー部で経験した、自分を信じ仲間を信じる経験を役に立ててください。
  これからも続けてださい。      2017年3月 石山隆之
コーチングアワードで表彰をされてきました。
先日、誠に恐縮ですが 
遅れましたが、ご報告させて頂きます。

【受賞コメント】
身にあまる光栄です。JCAの皆様、本当にありがとうございます。21年前、ボール一つなく、部員0の状態から始めました。この賞、そして今年度の優勝は、常に支えて下さった理事長先生をはじめ学長先生、校長先生、教職員、選手、保護者会、そしてコーチ陣やスタッフなど「オール十文字」で勝ち取ったものです。この場を借りて感謝申し上げます。現在、トップチームの十文字ベントス、大学、中学、高校、ジュニアユースと、学校の部と一般社団法人の十文字クラブを同時に運営するという新しい試みをさせていただいています。私ができるのは女子サッカー、女子スポーツを盛り上げること。女子サッカーの発展、そして女性が輝く世界の実現に少しでも寄与できるよう、頑張っていきます。

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https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000183.000003939.html

■名称 : 「第4回 ジャパンコーチズアワード」
■会場 : ザ・プリンス パークタワー東京 2F ボールルーム
■日時 : 2017年3月4日(土)
■後援 : スポーツ庁

『第4回 ジャパンコーチズアワード』受賞者一覧
<最優秀コーチ賞>
青山学院大学 陸上競技部 監督 原 晋
<優秀コーチ賞>
花咲徳栄高等学校 硬式野球部 監督 岩井 隆
十文字高等学校 女子サッカー部 監督 石山 隆之

●石山隆之
日本体育大学在学中は、ライフセービング部で日本代表選手として活動。現在は十文字フットボールクラブ 全てのカテゴリーの総監督を務める。そこで、第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会優勝にチームを導く。 コーチとしては「なでしこリーグ」選手のキャリア意識に関する研究などに取り組み、女子スポーツ選手の環境改善への意識が高い。他に、述べ30名以上のカテゴリー別日本代表選手や日本代表候補を輩出する等の功績を収め優秀コーチ賞受賞。

《2016年度主な実績》
・2016年 第25回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 優勝
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